投稿

9月, 2011の投稿を表示しています

天理教と雅楽 其の三

天理教では、明治時代の宗教政策により、天理教が制度上神道(教派神道)の枠内に組み込まれたことで雅楽に関係を持つようになる。神道形式の祭儀を行うようになるとともに、その儀礼の音楽である雅楽も用いられるようになったと考えられる。(しかし何かの本に「がくにん」ということばも出て来ていたような…) 天理教の儀礼の中に雅楽が初めて取り入れられたのは明治20年(1887)2月23日(陰暦2月1日)の教祖・中山みきの葬儀のときらしいが、実際、奏楽されたかは明らかでない。翌明治21年の教祖一年祭のときには、春日の伶人竹内昭方他6名の人が奏楽している。その後、天理教教会本部仮開筳式(明治21年4月)、天理教教会本部開筳式(明治21年11月)、教祖5年祭(明治24年1月)、教祖墓地改葬(明治25年5月)、教祖10年祭と式典が行われ奏楽されている。 しかしこれまでの奏楽の演奏者は、春日や神道本局といった、天理教外の人々であるが、時期は不明だが、天元組や郡山系統などの雅楽の心得のある人々が演奏しているようである。

天理教と雅楽 其の二

雅楽の文字は、中国でも朝鮮半島でも古来より用いられててきたが、現代の日本でいう雅楽は、古来より日本人が培ってきた音楽とアジア大陸の各地で生まれ育てられてきた、およそ1400年以前より、順次日本に伝えられた音楽とが融合し、平安時代に整えられたものをいいます。 楽曲や音楽形式などに多くの消長はあったが、宮廷祭祀や貴族の嗜好として。 また寺院、神社などの宗教儀礼にも取り入れられ、連綿と受け継がれてきたものである。 明治維新後は、広く民間でも雅楽を習得出来るようになり、神道を国家の宗教とする政策(国家神道)にともない、雅楽は神道の典礼の音楽として隆盛となりました。 更にこのような中に一芸術としての地位をえるようにもなった。

暗黙知の次元

マイケル・ポランニーの『暗黙知の次元』です。 こちらも言わずとしれた世界的に(?)有名な書籍です。 宗教研究をする上では必読の書籍だと思います。 こちらもデュルケムなどと一緒で引用も紹介も議論はかなりされていますし、ネットにありますからそちらを参考にして頂いた方が、良いと思います。 とりあえずとても良い本です。

宗教生活の原初形態 岩波文庫

以前にも掲載しましたが、言わずと知れた古野清人先生訳のデュルケムの『宗教生活の原初形態』です。これは絶版したみたいだったんですけど、岩波文庫から再版されてまして、おもとめやくすなりました。 私が購入したときはまだまだ高かったんですけど、今は安くなりました。というかこの値段でこの書籍が買えるならかなりお得です。 翻訳は古野先生。姉崎正治のお弟子(?)さんなのかは分かりませんが、日本での宗教社会学ではかなりの大物です。 天理外国語学校(現在:天理大学)の校長もしていたり、九大の宗教学講座の教授をしたりと有名な先生です。 本の内容は何か記載しようかと思ったんですけど、いろんなところで議論がされてますし、引用も多い文献ですので、ご感想はそれぞれの方にお任せ致します。

天理教と雅楽 其の一

天理教の儀礼などに使われている雅楽について不定期でなおかつ短文で掲載していきます。  雅楽とは、俗楽に対する雅正の楽の意味だそうです。 しかし音楽に本来雅俗の別はありません。  主にその音楽が、例えば、儀礼や祭祀などとの結びつきのように、いわば、社会において果たしてきた役割や文化的、民族的嗜好性などによって区別されてきた。したがって、一口に雅楽といっても、国によってあるいは歴史的にも相違する点はある。

宗教学会第70回学術大会

今月の2~4日に関学で日本宗教学会学術大会が行われました。 私は行きたかったんですけど、台風の影響でいけませんでいた。 事前参加費は支払っていたのに… 毎年思うのは、最近は仏教系の研究者の数の多いこと。とくに実践者(僧侶、神父、牧師、教師など)が参加していることが宗教学会のおもしろいところだと思ってます。 来年こそは発表したいな~~

天理教と雅楽 其の一

 天理教の儀礼などに使われている雅楽について不定期でなおかつ短文で掲載していきます。  雅楽とは、俗楽に対する雅正の楽の意味だそうです。  しかし音楽に本来雅俗の別はありません。  主にその音楽が、例えば、儀礼や祭祀などとの結びつきのように、いわば、社会において果たしてきた役割や文化的、民族的嗜好性などによって区別されてきた。したがって、一口に雅楽といっても、国によってあるいは歴史的にも相違する点はある。

秩序の方法

今日は個人的に大好きな本を紹介します。 浜本満氏の「秩序の方法」です。 この先生は文化人類学の先生です。フィールドはアフリカ。主に呪術の研究をしていてその筋では有名な先生だそうです。 このテキストはおもしろかったんですけど、購入しようにも売っていないのが残念なところです… 新宗教研究には関係ありませんが、宗教人類学の分野からでは大変意義のある書籍かと… 「秩序」という概念を人類学から上手い具合に書いてるので、とてもおもしろかった。というざっくりした感想です…